SDGs×メディアの包容力で広がる世界ーシティラボサロン#1

3月28日、シティラボ東京にて、シティラボサロン#1「SDGsでソーシャルインパクトを生み出すためにメディアはどうする?」が開かれました。
盛り上がるパネルディスカッション(写真/シティラボ東京)

シティラボ東京は、環境を主軸とした持続可能な都市・社会づくりを行うためのオープンイノベーション拠点として、2018年12月にオープンしました。

コワーキングスペースとカンファレンススペースという場所の提供がメインですが、SDGsやESG 投資、まちづくり、テクノロジーなど、今の世の中と今後の流れを捉えるのに必見のイベントが頻繁に開催されています。(以下の写真はシティラボWebサイトより)


今回のセミナーでは、SDGs×メディアという切り口で、様々な媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)のメディア関係者がSDGsについて語りました。

環境問題は自分ごと

第1部は、フジテレビ「環境クライシス」の上映と、同番組に出演された環境ジャーナリストの竹田有里氏とシティラボ東京のメンターを務めておられる吉高まり氏のトークです。

インド、モンゴル、インドネシア。

環境問題とあまり結びつけられることのない国々ですが、「環境クライシス」では、私たちに身近なこれらの国々が、深刻な環境問題に悩まされていることをまざまざと見せつけます。



海面上昇の脅威にさらされる少女©フジテレビ
経済大国となったインドでは、大量の水に悩む地域がある一方で、極端な水不足に悩む地域もあります。気候変動に伴う洪水や海面上昇で沈みゆく島に暮らす親子や、気温が50度を超える砂漠で10キロの道のりを歩き水汲みする少女が映し出されます。


モンゴル遊牧民の少女©フジテレビ
深刻な大気汚染にさらされているモンゴルでは、地球温暖化によって脅かされつつある遊牧民の生活や、異常気象による家畜の死により遊牧生活を諦めて都市に出てきた元遊牧民の苦悩を映し出します。遊牧民一家の父親が「自分が環境に合わせる生活は、穏やかな生活だと思う」と述べていたのが印象的でした。



水浸しになるジャカルタのスラム©フジテレビ
インドネシアでは、都市化が急速に進むジャカルタにおいて、豪雨による都市水害・洪水の被害が頻繁に発生しています。なんと自然災害による死者数が世界でもっとも多い国だそうです。一方で、豊かな熱帯雨林が次々伐採され、パーム畑に替わっていく現実。スラムの劣悪な衛生状況で暮らす子供たちや、ジャングルで伝統的な暮らしを継承しながらも気候変動の影が忍び寄る部族たちが映し出されました。

3作全て、「人」に焦点が当てられていて、環境問題を「自分ごと」として捉えやすいです。

特に、子供をメインにしたストーリーで、より共感しやすく、またそれ以上に、未来の世代に何を残せるか、残さなくてはならないか、と考えさせられました。

その一方で、圧倒的な映像の力で、気候変動や災害の脅威を表現していました。

ただのドキュメンタリーではない「映像美」で魅せる。本気だな、と素直に感じました。
(深刻な環境問題なので「美」というのは不謹慎かもしれませんが、本当に映像として美しかったです。)

止まらない負の連鎖。不合理なありのままの現実。

上映後のトークで、竹田氏は、
ごみを出さないように、節水しましょう、など説教臭いことを言いたくなかった世界の現状のありのままを見て欲しかった」と言います。

コーディネーターの吉高氏は、COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)などの国際会議に参加された経験から、「COPで途上国の人に会うと、状況をとても深刻に受け止めている。日本人は災害に慣れてしまった部分もあるのかもしれない。ひとたびニュースに流れなくなると、気に留めない状態になる。近年は、ESG投資が盛り上がっているけれど、投資家は、深刻な環境問題の現状を知らないと思う。」と述べました。

沈みゆく島というとモルディブやツバルが有名だけれど、なぜインドを取り上げたのかと吉高氏が聞くと、竹田氏は、「日本語で検索するとヒットするのは確かにモルディブやツバルくらいで、インドは出てこない。英語で検索してようやくインドの小さな島がヒットする状況。日本で情報が手に入れられない状況もあると思う。だからこそ、日本の人にインドの現状も知ってほしかった。現地の環境は過酷。衛生状況が悪すぎる。でもそこで暮らす人々はみんな笑顔でたくましい。そんな生きる力にフォーカスしたくて、気候変動の現状を子供たちの目線で映すことにした」と述べました。

気候変動の影響を一番最初に被害を受けるのは最も貧しい人。環境と寄り添って暮らす弱者が被害を受けて、生活が成りたたくなって都市に移ってくる。そして都市で貧困に陥る。」と竹田氏が説明すると、「負の連鎖が止まらない」と吉高氏も強調。


シティラボ東京メンター 吉高まり氏
ESG投資拡大の中心的な役割を果たしている吉高氏から、「ESG投資ではパーム畑の人権問題(児童労働など)が取り上げられやすいが、なぜ今回の番組では森林破壊に焦点を当てたのか?」と質問すると、竹田氏は「スポンサーが植樹活動をしているという現実的な話もあるが、人権問題の観点から取り上げられることの多いパームでも、パーム油を生産することで豊かになった人たちも現場で会った。」と答えました。

現地の人たちからすれば、「人権問題があるからパーム畑を選ばない」という選択肢よりも、「家族を養うために森林を切り開いてパーム畑を開拓する」という選択肢の方が経済合理性があるとも言えます。

現地のありのままを映すことに注力したこの番組や竹田氏の視点は、環境団体やESG投資家とは相反する部分もあるかもしれません。でも、どの視点に立って物事を見る・考えるか、またそれによって生じる矛盾とどう向き合うかは、今後グローバルイシューを議論する上で非常に重要になってくると感じます。
環境ジャーナリスト 竹田有里氏 

吉高氏に環境ジャーナリストになった理由を聞かれると、竹田氏は「批判ではなく提案をしたくなった」と答えました。

元々TOKYO MXでニュースキャスター、社会部・政治部記者を歴任していた竹田氏。災害発生時に、行政の対策不足を批判するのが正義になってしまうジャーナリズム。だけど、ポジティブなエネルギーに変えたいという意思を持ち、環境ジャーナリストに転身されたようです。

竹田氏は、2018年7月に発生した西日本豪雨の取材で、大規模な土砂災害の発生要因の一つに、間伐などの適切な森林管理が行われていないことを知りました。そして、間伐材の利用を促進し、持続的な森林保全の一助となることを目的とした「木材ストロー」のプロジェクトを立ち上げます。このストローはザ・キャピトルホテル 東急で試験的導入が始まりました。

竹田氏発案の木材ストロー(ザ・キャピトルホテルWebサイトより)

メディアの役割を考えよう

第2部は、それぞれの立場からSDGsに取り組むメディア関係者が(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)、サステナブルな社会を構築するためのメディアの役割などを語りました。
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【パネリスト】
朝日新聞SDGs担当専門記者  北郷美由紀氏
講談社 FRaU編集長     関龍彦氏
TBSラジオ編成局編成部長  門田庄司氏
環境ジャーナリスト     竹田有里氏

【ファシリテーター】

ドリームデザイン代表取締役 石川淳哉氏
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<朝日新聞の取り組み>

まずは、北郷氏から、朝日新聞の取り組みと、SDGs担当専門記者ならではのSDGs論が紹介されました。
  • 朝日新聞では2017年1月からSDGsの取り組みを開始した。日本のメディアでは一番早い。なぜ朝日が始めたか?SDGsは新しいジャーナリズムの可能性を秘めているから
  • これまではそれぞれの分野の専門家がいたが、SDGsでそれが近づいた。また、専門家の横のつながりだけではなく、インドの環境問題が日本の社会問題とつながっていることをSDGsは気づかせてくれる。そこから、お互いの問題を解決していくということが出来るツールでもある。
  • SDGs のロゴは輪になっているが、ウェディングケーキで考えるときもある。SDGsの17つの目標を整理しなおすと、一番下の層が環境で、その上に社会と経済の層が出来る。土台である環境が整っていなければ、社会や経済の層は乗っからない。
  • 以前は、企業が良いことをしていても、メディアは取り上げにくい現実があった。新聞は権力監視が土台にあるので、社長インタビューなどはまず考えられなかった。それが、SDGsの中であれば、行政や企業の活動を嬉々として取り上げられる。ジャーナリズムを深めることもできる。良いことを良いと言える。新しいジャーナリズムの可能性を感じている。
ファシリテーターの石川氏は、「朝日新聞は購読費がベースで、広告を気にしなくていいから、自由にできたの?広告でのマネタイズを考えるとSDGsに取り掛かるのは難しいのでは?」と誰もが気になる質問をぶつけると、
北郷氏は、「マネタイズを考えるビジネス部門と編集を行う記者を完全に切り離しているのが朝日の強み」と答えます。
例として、スポンサー企業に批判的な記事を書いて、多額の損失が出るとしても、記者はそれに関係なく真実を書くことが出来る、とのこと。だからこそSDGs冊子を何冊も出すくらい、同社はSDGs報道を大量に継続的に出来ているのかもしれません。
朝日新聞社「2030 SDGsで変える」冊子
<講談社の取り組み>
国内女性誌初のSDGs一冊丸ごと特集で話題になったFRaUの編集長、関氏。
関氏は、これまでVOCEやViviなど、美容やファッション関連の女性誌を担当されていましたが、「世の中のため」にも関わりたくなったそうです。
東日本大震災の時に多くの手を差し伸べてくれた台湾の人たち。しかし、外交的な理由で政府間では正式にお礼を言えない状況にありました。
そんな中、FRaUでは台湾特集を組んで、「ありがとう、台湾!」というメッセージを届ける取り組みを行いました。この取り組みは、台湾の政府から大変感謝され、観光貢献賞を贈られたそうです。

この出来事をきっかけに「女性誌ならではのジャーナリズムがある」と感じた関氏。SDGs特集に向けて立ち上がりました。

30-40代女性のSDGsの認知度を上げたいという目的から、企業に雑誌を買い取ってもらい、社員に配布してもらうというアプローチを採用したり、蔦屋書店代官山店と連携し、1冊分の価格で2冊購入できるキャンペーン「Magazine for Two」も行いました。

女優の綾瀬はるかさんをカバーに採用したのも、誰もが知っている有名な人がカバーを飾る=みんなが考える問題であるという演出をしたかったとのこと。
雑誌作りのウラガワを見ることが出来たような気になりました。


FRaU 2019年1月号
これまで何百冊も雑誌を作ってきた関氏ですが、FRaU×SDGs特集号は、反響が大きくて驚いたとのこと。名の通り大売れしたこの雑誌は、先日、重版が決まりました。この機会を逃さずに、お手元にとってみてください。

ここでファシリテーターの石川氏から、少しいじわるな質問。

紙での出版は、返品・廃棄の問題が常に付きまとうけれど、環境負荷についてはどう思う?

関氏は、「今回のSDGs特集号は、Web上で展開してもニュースにならないと思った。雑誌丸ごと1冊特集することでインパクトがあった。でも、確かに環境負荷の問題は今後考えなくてはならないと思っている。」と答えました。


石川氏は「紙にすることで『持っておける』ことの強みがある。1冊丸ごと特集することで、皆を勇気付けた。100%返品のない世界を作っていけたらいいよね」と締めました。


<TBSラジオの取り組み>

編成局編成部長の門田氏は、テレビショッピングとラジオショッピングの返品率の話から始めます。
皆さん、ご存知ですか?
テレビショッピングの返品率は20-25%なのに対し、
ラジオショッピングでは1-2%程度に抑えられているそうです。
なぜか?

門田氏曰く、ラジオはパーソナリティーと個々でつながっているような感覚がある、パーソナルな信頼関係が構築出来てるからパーソナリティーがおすすめする商品も信頼できるのでは、と分析していました。


ラジオ放送は電力に頼るサービスであり、通常は化石燃料由来の電力で発信を行っています。

そこに目をつけたTBSラジオ。
2018年12月、AM波の基幹送信所である戸田送信所で使用する電力を、100%再生可能エネルギーに切り替える取り組みを始めました。
協力するのは「みんな電力」というエネルギー業界ベンチャー企業。この企業は、世界で初めてブロックチェーンを使って電力のトレーサビリティを透明化したシステムの構築で話題になっています。

そして、再生可能エネルギーへの切り替えをきっかけにクリーンパワーキャンペーンを実施

SDGsや再生可能エネルギー、電力などを番組内で特集し、パーソナリティーとリスナーが自分たちに出来ることを考える場を作りました。
「みんな電力は決して安くない。利用者は安いからではなくイデオロギーに共鳴してみんな電力を選んでいる」と門田氏は言います。
いつかリスナーからもらった電力で放送が出来たら」と門田氏は更なる目標を語りました。

Nudge-ほんの少しのきっかけをメディアが担えるか

各社の取り組みの説明の後は、ドリームデザイン代表の石川氏が議論をファシリテートします。まず、石川氏が議論の導入として、ご自身の問題意識を共有。
「僕らは情報にさらされている。それを発信する張本人が今日集まっている。
メディア屋は良い情報を届けたいと思っている。でも、読者の手元には情報の渦。」

防災関係の仕事にも従事する石川氏は、昨年7月に河川決壊によって大規模な洪水被害が出た岡山県倉敷市について、事前に作成されていた洪水ハザードマップと実際の浸水域の合致率は98%と言及しました。

「事前に分かっていたにも関わらず、51人の方が亡くなってしまった。これが情報の限界なのか。メディアや企業や市民に出来ることは何か?」と問いかけます。
ファシリテーター・石川氏がまとめた新しい時代のキーワード
続けて石川氏は「世の中が変わってきている」として、次の時代のキーワードを説明。
まずは私たちSustainability Plus+の中心テーマである「ESG投資」。
また「ふるさと納税3800億円で寄付経験者の増加」、「休眠預金1000億円でソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」など、お金の流れが劇的に変わってくる予兆に触れます。
それから、クラウドファンディングやシェアリングエコノミーが当たり前になったり、ブロックチェーンがますます活用されていく未来を予見しました。

最後に紹介したのはアムステルダム空港のトイレにいるハエの話。男性用便器にハエの絵を描いたら、トイレの清掃費用が20分の1になったとのこと。(ほとんどの男性がそのハエをめがけるので、飛び散らないとか。)

このような、人々が自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法のことを、行動経済学の分野では「Nudge(ひじで軽く突く)」と言うそうです。
「これはやるな、こうするべきと人に言う前に、やりやすい手法を提示して、皆で少しずつ貯めていき、社会が変わっていく。」
これからの時代は「Nudge」がより重要になってくると石川氏は言います。
「Nudge」を紹介するドリームデザインの石川氏


その後、パネリストに対していくつかの質問が投げかけられます。

メディアは今後どうなるべきなのか?メディアとして、読者や企業や異なるメディアとパートナーシップを組んで、どのように社会課題を解決していけるか?

<朝日新聞SDGs担当専門記者  北郷氏>
TVか新聞が情報発信者であった時代は既に終わった。個人のブログもメディアになる時代。メディアの中の多様性を組み立て直す必要がある。各自の強みを発揮しながら、連携をして多様性のあるメディアを構築出来たら
SDGsの目標17は、「パートナーシップ」が注目されるが、実は資金の問題が重要)。日本ではマネタイズの議論が置き去りになっているが、環境クライシスで取り上げられたような途上国の問題解決のためにも、パートナーシップを組んだ先の、マネタイズも忘れずに

(※)目標17は「資金」「技術」「能力構築」「貿易」「体制面」の5つの項目に分かれていますが、小項目17.1~17.5は、開発途上国のための政府開発援助の増大や投資促進枠組みの導入など、資金に関する項目になっています。



FRaU編集長 関氏
<講談社 FRaU編集長 関氏>
雑誌の強みは、世界観を共有できること。
「北風と太陽」でいえば、女性誌は太陽のやり方(注:厳格さではなく寛容さ)で行動を促せる。
世界観を見せることと、具体的にすぐやれることを同時に示すことが大事だと思っている。今日から出来る行動と、その先の未来をストーリーで見せる。それに共感してもらえると、伝播しやすい。伝えるだけでなく、行動を広げるためには、太陽のやり方は効く

<TBSラジオ編成局編成部長 門田氏>

ラジオはリスナーと直接つながっているのが強み。その分、自分たちが行動を起こさないと、誰も起こさない。口だけでなく、全社的に動く。そうすると相手も本気で動いてくれる。

パネリストの意見を聞いた石川氏、思わずご自身の考えを共有します。



  • 現在は、手をあげたメディアが先行者利益を得ている状況にある。ただこれからもっと巻き込んでいかないといけない。これから入ってくるメディアも仲間として排他的にならないように。
  • そうなったときに、クライアントとメディア会社がOne to Oneでつながる世界がこれから成立するのか。雑誌の1ページを買うのではなく、一緒にやっていく新しい契約方法など。
  • もっと社会課題に対して皆が集まれる仕組みが何かないか。ブロックチェーンを使ったら出来るのではないか。そうしてESG投資の2500兆円の数%が日本に来て、メディア業界で使える資金が生まれないか、など、夢想しているところ。
石川氏が先に説明した新しい時代のキーワード8つ。これらは既存の産業区分では別々の分野になりますが、きっとこれからの時代では、これらの横串を差すようなイノベーションが求められているはず。だからこそ、多様なパートナーシップが重要になってきます


SDGsにネガティブな層が一定数いると思うがどのように対応している?

<朝日新聞SDGs担当専門記者  北郷氏>
SDGsが対応している社会課題は、小学生から学んでいる。SDGsを感覚的に理解している彼らが10代、20代になったときに、SDGsにネガティブな層は、ゆくゆく社会の構成員として相手にされなくなるのでは。子供や孫たちとも話が出来なくなるのでは。

<環境ジャーナリスト 竹田氏>
TVはスポンサー料がベースになるので、スポンサーとの交渉には苦労した。高いスポンサー料を払う意味があるのかと問われたが、長い目で見れば回りまわって返ってくるものと説明。実際に放送したことで、意識が変わり、最終的には、お金を出してよかったとスポンサー企業にいってもらえた。実績を積み重ねて層を広げていくことが大事。
また、SNSの反応を見ると、幼少からの環境教育で土台を作ることも大切だと感じる
TBSラジオ 門田氏

<講談社 FRaU編集長 関氏>

SDGsはいわゆる「意識高い系」がやるもの、セレブの格好つけ、という声も少なからずあった。その人たちに説明するのはなかなか難しかった。でも、一度形にしたことで、理解してもらえた部分がある。

<TBSラジオ編成局編成部長 門田氏>

SDGsはテーマが大きすぎて自分ごとにしくいのかもしれない。でも、出来ることから始めることが大事。小さいことからコツコツと始め、積み重ねていく

最後に、ファシリテーターの石川氏がこの場に集まったメディア同士が連携し、マネタイズの仕掛けを作っていこうと呼びかけました。

パネリストは各々来場者にメッセージを投げかけ、朝日新聞の北郷氏は、「SDGsはアイコンが注目されがちだけれど、SDGsを規定している『持続可能な開発のための2030アジェンダ』を是非一読してほしい。『Transforming our world(私たちの世界を変革する)』とある。今日のイベントに参加するのも含め、すぐお金にはつながらない、人事評価にはつながらないことでも、大切な誰か、まだ見ぬ未来、遠い世界のことなど、それぞれのプロフェッショナルな立場で半歩・一歩踏み出す。それが「Transformation」の基礎だと思う。メディアとしては、SDGsウォッシュを助長せず、正しいSDGsの動きを追って、皆さんにお伝え出来るようにしていきたい。」と締めくくりました。
フジテレビ「環境クライシス」の上映。満員の来場者が真剣に目を向ける。
この後開かれた交流会には、環境、まちづくり、インフラ、高齢化、スポーツ、教育などバラエティに富んだフィールドから様々な方が参加されていました。
フィールドは違えど「何かに問題意識を持っている」という共通点でつながれる。そんな素敵な空間に出会えたことに感謝。
それもこれも、SDGs×メディアという多様なステークホルダーを包み込むテーマ設定だからこそ成し遂げられたのかもしれません。

シティラボ東京では今後も様々なイベントが企画されています。是非一度足を運んでみてください!

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